ウクライナの人々への迫害・虐待…言語表現をためらうほどの
数々の残忍な仕打ちは 長い間 支配国によって伏せられてきた
死を免れた人々の多くは シベリアへ強制輸送された
また運良く国外へ逃亡できた人々は アメリカ カナダ フランスなど
世界へ散らばっていった
日本は こうしたウクライナの歴史とまったくの無縁かと思っていたが
そうでもないらしい
20世紀初頭 満州国を統治していた関東軍は シベリアから派生してきた
ウクライナ人を保護し 仕事 生活における彼らの活動を擁護していた時期がある
ソビエトへの反感をもつ ウクライナ人からソビエトに関する情報を引き出す
メリットがあったのか…いずれにせよ両者の思惑が一致したのだろう
やがて日中戦争が激化していく中で 関東軍は
満州のウクライナ人を日本経由で
アメリカやカナダへ亡命させる手引きをした記録が残っている
何かにつけ悪いイメージしかない 関東軍に
まさかこのような史実があったとは思いもしなかった
今までもこれからも 関東軍を肯定的にみることはないが
今となっては 当時のウクライナの人々を多少なりとも助けたという事実は
せめてもの救いだ