沖縄返還から半世紀
思いを馳せる人々は年々減少しているのかもしれない
沖縄が抱える問題を問題と認識している人が減少していけば
いつか…ある意味では問題そのものが問題でなくなるのだろう…
同時にそれはそのときに生きる人たちの新たな(別の)問題の発生となるのかもしれない
過去からの問題を振り返れば
戦火によって塗炭の苦しみを経験した沖縄は戦後27年の間
米国の統治下に置かれた
この27年という時間は主権者は米国であるという認識を定着させるに十分な期間であった
米軍の数々の不祥事 犯罪 事故は断じて許されるべきものではないが
この背景を無視して論ずることはできない
一方で 米軍から仕事をもらい日々の生活を営んできた人たちも多い…
現在の問題はなんだろうか
やはり最たるは基地問題なのだろう…
普天間から辺野古への移設
「沖縄に基地はいらない」
多くの人たちの切実な願い
しかし これはとても大きな課題だ
なぜなら 問題の本質は 基地をある地点から別の地点に移動することではなく
基地そのものを無くてしていこうとする試みに他ならないからだ
このとてつもなく大きな課題を克服するには大要2つの問題をクリアにしなければならないと思う
1つ目は 個々人の心にあるテーマ
「本当に無防備で良いのか?」ということ
2つ目は 国や社会のテーマ
「いかなる戦争も未然に防ぐ 平和秩序・維持をどう構築するか?」ということ
これらがクリアになってはじめて 基地の存否を議論できると思う
これまで世界秩序の要と目されてきた大国が
自らその秩序を破る行為に出た
20世紀に構築されたプログラムはこのように破綻をきたしたと言ってよい
21世紀…返還から半世紀…
ぼくたち一人ひとりが立ち止まり再考するときに差し掛かっているのではないか
と思う…