「一人で山登りって怖くないですか?」
「怖いですよ(笑)」
「え?じゃあなんでソロで?」
「ん〜そうですね。一言でいえば…感動かな。」
「感動?パーティーでも感動できるじゃない?」
「確かにそうですね。…でもシンプルでないというか…」
「…誰にも遠慮せず思うままに…ってことですか?」
「そうですね。」
「それでも一人だとリスクもあるし、私は嫌だな…ソロは。」
「そうですね。人それぞれですから。その気持ちもわかります。」
「私はちょっとわからないかな…怖いのにそれでも行くって。」
「ハハハッ。それを言われると、返す言葉ないな〜。(笑)」
きみが言う通り、一人は怖い
いつも登山口に立つと緊張感を抱く
2000m、3000m級の山の中にあって
たった2m、3mの滑落でも負傷してしまうほど
人間は「か弱い」生き物だ
ときに死に至ることもある
だからこそ準備は大事だし
リミットを予め決めておくことも重要だ
そして何より重要なコンピテンシーがある
それは「恐れを抱く」ということ
これは「勇気」とセットだ
そのバランスをとること
恐れを抱かずに勇気を鼓舞することは
真の勇気とは言えない
恐れを冷静にみつめて
ときには勇気を抑えることも重要だ
それもまた勇気ではないだろうか