Value

「どうしたの?」

「きみはよくお茶とか水を飲むよね。」


「うん。なんにでも合うし、体にもいいよね。」

「体にいいか〜…。」

「どうしたの?」

「ぼくは子供の頃、コーラが大好きだった。

 けど、おこずかい少なかったから、めったに飲めなかったんだ。」

「へ〜。」


「だから大人になったら毎日コーラ飲むんだ!って心に決めていたんだ。」

「ココロにね〜。」

「じゃあ、今は毎日飲んでるの?コーラ。」

「…いや…。」

「何飲んでるの?」

「…麦茶か水…。」

「な〜だ。ぼくと同じじゃん!」

「…。」

ぼくにとって、水はタダで飲めるモノ

お金がないときは水を飲むしかなかった

でも今ぼくは、お金を出して水を飲んでいる

隣の棚にはコーラがあるのに…

世の中の見えないナニかは

コーラが好きだった少年に

水の価値を洗脳して

数十年の時間をかけ

お金を払わせることに成功した

つまり、水は商品になったのだ

お金がないと、水が飲めない

だから、お金が一番大事だって

いう価値観に染まっていってしまうのだろうか…。

相田みつをさんの言葉を思い出した…

「金が人生の全てではないが 有れば便利 無いと不便です
 便利のほうがいいなぁ」

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