mountaineering

人生を山登りに例える人がいる


言われてみれば共通することも多い…



生きていく上で必要なものを背負う


登りは苦しいことも多い…特に若い頃は…つまり「かけだし」のころ


鬱蒼とした樹林帯の中を歩く


ひたすら森の中を歩く


お目当ての景色などない…



自分の歩幅では到底乗り越えられそうにない岩場


両手両足を駆使してよじ登る


息が上がる…


そうこうして歩き続ける



稜線に出る


高い樹木が眼下になり、景色が広がる


これまで歩いてきたご褒美だろう


序盤であきらめかけたときもあったが歩き続けてきて良かったと思う


しかし、ここからが山歩きの本番


景色に見とれていると足を滑らせることもある


空気が薄くなり呼吸が苦しくなることもある


風当たりも強い


水分補給と休憩を適度にはさみ呼吸を整えてまた歩く


そしてついに山頂へ


目的だった頂へたどり着いた達成感に包まれる


思い描いた景色、思っても見なかった景色であることもあれば


ガスに包まれて何も見えない景色のときもある


晴れのときもあれば、そうでないこともある


穏やかなときもあれば、強風に体を持っていかれそうになることもある



数々の山登りには、一つとして全く同じシチュエーション・コンディションであることはない


ゆえに慣れや油断は禁物だ



遭難事故は初心者からベテランまで人を選ばない


そして事故が最も発生しやすいのは下山途中にある


登りで体力を消耗し注意力も低下する


同一ルートのピストン(往復)であっても、復路は景色が異なって見える


道迷い、滑落の危険が最も高まるのだ



だから登りでいかに体力を温存できるかが重要だ



そう…頑張りすぎない、張り切りすぎないこと


目的(登頂)を達成することは真の目的の半分に過ぎない


目的を全うするためには無事帰宅すること



返して言えば、登頂できずとも無事帰宅できれば目的の半分を達成したことと言える


そのためには、エスケープを選択することも大切だと思う


山登りにおいても


人生においても…

権現岳から観る赤岳(右)と阿弥陀岳(左)〜2021年9月23日〜

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です