麦や大豆…
ぼくたちの生活に欠かせない食品原料の輸入が滞っている
国産品も元々供給量が限られているうえに天候不順などが
追い打ちをかけ、9月から値上げに踏み切った食品メーカーが出てきた
豆腐、納豆、パスタなど…
日常でよく食べるものばかりだ
輸入が滞っている原因は「コンテナ不足」
海上コンテナが足りず
コンテナのチャーター費用が上がり
低廉な生活必需品が、高価な趣向品に負け
小麦や大豆が大量に港の倉庫に積み上がり
足止めをくっているとのこと
コンテナを所有する物流・海運企業も当然ながら
営利を追求する
往復ルートなら、往路だけより復路でも荷を運ぶほうが稼げる
その常識が今、崩れているという…
米国西海岸を拠点にするコンテナ所有企業が
往路を「空」で発ち、上海にダイレクトで向かい
復路で衣料品などを積んで戻ってきているというのだ
つまり、往路は「空気」を輸出していることになる
なんと皮肉なことだろう…
コンテナの海上輸送の弱点である
寄港する港の制約や荷揚げ荷降ろしにかかるリードタイム
そして当然のことながら燃料費コスト
これらを勘案すると、往路で空気を運んだとしても
トータルメリットはある、との判断らしい
ぼくの住む日本を米国と中国間を往来する船を見ながら
空腹を感じるのだ…